ペダルも忘れてはいけない。ペダルの深さや長さの加減でも、音楽に表情をつける大きな役割になるだろう。ペダルには、本当にたくさんの踏み方がある。ところでペダルの役割は何だろう?
その一つは、色を作ること。
音を残すためだけではない。音に艶や色、響き・・・など表情をつけるためにペダルは存在するのだ。演奏家の持つ音楽の色、つまり音色が多いか少ないかという印象は、指で作る音だけではなく、自分の足でどれだけ<様々な深さ><様々な種類>のペダルを作れるかにも大きく影響してくるのだ。
自分に音色が少ないと感じている人。ペダルという可能性があることを忘れていないだろうか。そして、ペダルも、真ん中のペダルはまれだとしても、弱音ペダルと普通のペダル、少なくとも2種類ある。この多彩な深さの組み合わせで、実は本当に何色もの色ができることを決して忘れないでほしい。ついでに加えておくと、弱音ペダルは何のため?
これも、色のため。
つやを曇らせたり、柔らかくしたり、大きな音でも、鈍いフォルテが欲しかったりしたら、もちろん使って良い。
ピアニッシモという表示をみたら、つまり、弱くするために使う・・・これだけは絶対に避けてほしい。
(続く)