親愛なる同僚の皆様
もしかしたら、すでにこの件について耳にされた方もいらっしゃるかもしれませんが、本日正式に決定されたことがあります。私は今後、桐朋学園で教えることができなくなりました。
ピアノ部会7〜8名ほぼ全員が、私をもう仲間として受け入れず、面と向かって私の言葉で話す場すら設けていただけませんでした。率直に言って、このような態度には非常にショックを受けています。
納得できる理由も一切示されず、直接お話しする機会も一度もありませんでした。
また、一部の先生方とは、これまで学校内で一度もお会いしたことがなく、私の授業を見に来られたこともありません。言ってしまえば、私という人間を知らないまま、判断されたということです。
みなさんが今後、私について何か好ましくない言葉を耳にするかもしれませんが、どうか、それを鵜呑みにせず、これまでのご縁と友情を信じていただけたら嬉しいです。
桐朋学園との約30年にわたる関係がこのような形で終わってしまうのは、とても残念でなりません。
この場をお借りして、これまで一緒にお仕事ができたことに感謝申し上げます。
どうぞお元気で。
心より感謝を込めて
Pascal Devoyon
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以下、村田より
桐朋の学生さんへ。
パスカルは突然、みんなともう一緒に勉強することができなくなりました。今日まで想像もしていませんでした。このような扱いをされる正当な理由は1つもありません。
彼はみんなに音楽を真摯に深く追求する面白さ、難しさ、音楽家としての責任、いろんなことを伝えようと言葉を駆使してきました。もし何か心に残っていたら嬉しいです。「きっと生徒たちは喜んでくれていたと思う。急なことで生徒がかわいそうだ」と彼は言っています。
またどこかで再会できると良いですね。
音楽だけはいつも変わらずにいてくれます。私たちへの音楽という贈り物に感謝を忘れず、いつまでも真摯に深め続けてくださいね。今までありがとう。
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最後に
(8/9) * その後、学内の先生方から温かな声が届いています。今回のことは大半の先生方や生徒たちは何も知らなかったそうです。
一部のおかしな考えを持つ専任の力や、その人たちを介した誤った情報だけでこの学校が機能していること、そしてその中にパスカルのヨーロッパ時代の教え子たちがいる事に、私たちは一層驚きが増すばかりです。教え子たちには音楽を超えてもっと人間として大切なことを教えてきたはずなのですが。それが日本社会へ帰国した今の彼らの生き方なら寂しいです。
温かな声を届けてくださる方々に心よりお礼申し上げます。



