はい・・・・結論から申しますと・・・わたくし、落ちました・・泣
ああああああ、ぐやじいーーー((“o(>ω<)o”))クヤシイー!!
私の“だんなさま”に電話し、実家の父親に電話し、一方的にしゃべりまくり、それでもおさまらないこの怒りをどこにぶつけたらいいわけ・・・と、今ブログに向かっているわけです。怒りといっても、自分のせいなんですけどね。
試験官は、とってもやさしい人でした。教習所の先生と雑談を織り交ぜながら、右折、左折、一時停止・・・すべて順調にいっていたのです。ところが試験開始後15分ぐらいのころ、
―次に高速に入るところで左に曲がってください
という指示。ここで私はしっかりびびってしまったのでした。“高速に入るところで左”
って、どこ???え、この交差点のこと? ちがうかな・・・どこどこ???? (>o<”)
次の交差点で左、という指示ではなく、次に高速の入り口があるところで左、という表現だったので、まず入り口を見つけて、それから、左車線にうつらなくてはいけないわけです。
一つ目の交差点が近づいてきたのですが、高速入り口のマークが見えず、ここではなさそうだと思い、まっすぐの車線を走っていると、その交差点の奥のほうに高速入り口のマークを発見!!
あーーー、ここだ!とおもって、あわてて左車線に変更したのが運のつき。後続の車の確認を忘れてしまったのでした。∑( ̄□ ̄ ||
後部座席の試験官と助手席の教習所の先生、二人同時に、
―ああああああ、今のはだめだー。(+o+)
そうです、ここで試験終了。車線変更時の不注意は、事故になりかねない痛恨の大きなミス。
10日後に日本に飛ぶ私は、できればその前に免許を取りたかったのです。一度試験に落ちると、2週間以上あけないと再挑戦できないため、免許取得は4月以降に持ち越されてしまいました。教習所の先生も一生懸命教えてくれたのに・・・。ごめんなさいです。
私は、日ごろ、24時間365日無休というぐらい、べらべらべらべらしゃべっているのでありますが、(寝言をいうので、寝てる間もしゃべっているわけです)、不機嫌になると、突然完全に無口となってしまう傾向にあり、(←超わがまま)その痛恨のミス以降、車の中は、
(- -) (- -) (- -) (- -) (- -) (- -) (- -) (- -) シーーーン 。
試験官も、場をなごまそうと、一生懸命、
―いやぁ、もったいなかったねぇ、次はきっと取れるよ。あのミスまでは完璧だったし(^^;)
などと、話しかけてくれるのだが、私のほうは
(●`ε´●)ぷっぷくぷ~
っとふくれていて、話にならないっという感じ。
でも良く考えると、こういうミスをしておいたほうが、あとあといい教訓になるかな。運転するということは、便利だけどとても危険なことだから、しっかり勉強した方が良いしね。などと、言い聞かせてみるのでした。
ちなみに、私の“だんなさま”も一回目は免許を取り損ねたらしい。ミスはなかったのだが、“運転に落ち着きがない”という理由だったとか。どういうこっちゃ。
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ドイツで運転免許 (4) いよいよ、学科試験!!
14回の学科の授業にすべて参加し、いよいよ学科試験の時がやってきました!!
学科試験の準備に大切なのは、はじめに教科書と一緒に買わされる練習問題集。
これは、一枚が4ページからなっていて、全部で30問ある。交通ルール、標識、車のメカニックのこと・・・それらをうまく織り交ぜて、30問が作られていて、実際の試験と同じようになっているらしい。
答えは2択か3択なのだけど、正解は“少なくとも”ひとつ。つまり2つ、あるいは3つとも正解の場合もあるというわけ。なにしろドイツ語だから、それはそれは大変。・・・自宅でためしてみたら、最初のうちは、一枚あたり半分以上間違いという有様。Σ( ̄□ ̄;)ガーン
ひとつ間違うごとに、問題の重要度によって減点される仕組みになっている。大事な問題を間違えた場合は、1問で5点減点!難しい場合には2点。ほかに3点、4点の問題もある。10点以上間違えたら、不合格。つまり許されるのは9点減点まで。
うーん、なかなか厳しい。
最初に買った練習問題は、その30問の用紙が45種類。 これを繰り返し繰り返しやって、間違いがほぼなくなるまで丸暗記しないといけないとか。とある日本人で既にドイツで運転免許を取られた方に相談してみた。彼女いわく、間違いがなくなるまで、2回でも3回でも繰り返しすべての練習問題をやればいいのよ・・・と。
そこで私が、
―3回やってもまだ間違いがあったら、どーしよ・・・
と、呟くと、その方いわく、
“そんなら、4回やればいいのよ”
当たり前である。聞いた私が間違っていた・・・笑
毎日、毎日、中学や高校のころを思い出すように、机に向かって暗記をしたわけですが、
なにしろ、学科試験などから遠のいてしまった私は、脳みそを使わなくなって久しいため (笑)しっかり頭に押し込んだつもりが、すーーーっと次の日には忘れている。覚えるのの大変さに比べて、忘れるのの早いこと・・・とほほです。
私の脳細胞くんたち、おぼえる脳細胞より、忘れる仕事をする細胞の方が多いのではなかろうか・・・。
私の場合、45種類の問題集を4回やって、やっとほぼ、間違いがなくなってきました。その45種類には、もちろん同じ問題も何度もでてくるのですが、そうとはいえ、私が解いた問題は、30問×45種類×4回・・・つまり、5400問ってことですよね・・・数字にするとすごいな・・・(@o@)
学科14回が終了すると、まずは教習所で予備試験を受けることになっている。つまり、学科の試験を受けることができる状態まで準備できているかのチェック。それに通ると、所定の用紙を作成してくれ,本番の試験会場にそれをもっていけば、試験を受けることができるという仕組み。
勉強を始めて3週間。私も、ようやく昨日試験に行ってきました!!!試験会場は、小学校の教室を思い出させる雰囲気。20あまりの机がならべてあり、各机の上にボールペンが置かれている。そこへ、受付でもらった試験問題を持って座り、各自解いて、できたら提出。
いやぁ・・試験とは怖い。なにしろ、紙に向かって試験をするなんて、大学のセンター試験以来。10年以上前なわけです、はい。試験という雰囲気に飲まれ、ど緊張!!!
問題を読んでいても、さっぱり頭に入らない。
うーん、えらいこっちゃ・・・。
よし、ひとつずつ、わかるものから解いていこう。と、ひとつずつ、確実なものから答えにチェックを入れていく。開始から10分あまり。少しずつ心臓の鼓動がおさまってきた。
ただ、3択というのは手ごわく、何回も答えを読んでいるうちに、どれも正しいような、どれも間違っているような・・・迷いが出てくるわけです。
30分粘って、えい!と、ニコニコと待っている試験官のもとへ、用紙を提出。目の前で採点してくれる。結果は、なんと
“満点!!”
やったぁーーーーー!!!!
この試験の為に割いた時間は、かなりのもの。脳みそも限界に近づいていて、(用量が小さいらしい・・苦笑)本当に嬉しかった。
これで、実技運転試験を残すのみ! これが、大変だ。今日までで14回ほど乗った。
先日までの、“直線専門運転手”から卒業して、曲がれるようにはなってきたものの、まだまだ失敗もたくさんある。はやく、運転できるようになりたいなぁ。がんばろーーっと。
ドイツで運転免許(3) 路上-駐車場編
いやあ・・・・・とうとう行きました、車の運転!!!
なぜか、日本の“教習所”内にある、ミニチュアタウン、みたいなものに昔からあこがれがあって、ドイツでいきなり路上というのが少し、残念だな・・なんて思っていた。小学校のとき、学校から自転車運転教室なるものに、クラスみんなで参加した。そのときも、ミニチュアタウンのようなところを、自転車で走り、曲がるときには腕で合図を出したりすることを教わったことがある。楽しくて楽しくて、たまらなかったので、おそらくその思い出が日本の教習所への憧れになっているのかもしれないな。
ですが・・・・いきなり路上で<残念>だな・・・などと悠長なことを行ってる場合ではなかった。残念どころか、か・な・り・こわーーーーい!!!!!
まったく、生まれて初めて運転席なのに、本物の路上???
初日は、文字通り、”ど緊張“して、教習所に到着。
すると、私の担当の先生は、まず私を助手席に乗せ、町外れの大きな駐車場に連れて行ってくださった。途中、“君はこれまで、運転したことあるの?”ときかれびっくり。免許取りに来てるんだから、あるわけないじゃん。(・。・) と思ったわけですが、話によると、決められた免許取得者用の練習場みたいなところが街中にあるらしく、そこで前もって練習してくる人もいるらしい。
―私は、本当に、ど素人です・・・・
最初のレッスンは、駐車場で始まった。懇切丁寧に、ワイパーの場所、3本のペダル、(マニュアル免許のため)椅子の位置の調節の仕方、バックミラーの設定・・・などを40分あまり説明してくれた。
エンジンをかけず、ペダルの位置確認や動作具合のテストを済ませると、いざエンジンをかける。
ぶるるるんっという音で、おぉ、いよいよ運転だ!と臨場感たっぷり!
最初の二回のレッスンは、駐車場のなかを運転するだけ。二回目なんぞ、“今日は、スピード出せるようになって来たなぁ”と思っていると、時速なんと15キロ・・・。
うーん・・・先は長いな。(汗)
なにしろ、ペダル3つ、ハンドル、ギア、これだけでも、かなり頭がいっぱいである。
腕やら足やらが8本ぐらいついていたら楽かもしれない・・
もう右足だか右手だか、何を動かしてるのか、わからなくなってきた・・・。がーん。
こうなるとパニックはとまりゃしない。
<はい、そこで右まがって>という先生の合図で、ウインカーのレバーを右に動かしたつもりが、悲しくも、ワイパーが目の前のガラスを “ぱたっ“ と掃除してくれた。ううう・・。(*_*)
<次の角を左ねー> の声で、ハンドルを必死に回していると、いきなりラジオが大音量でON。ハンドル上のボタンを触ったらしい・・・。
ああ・・・私、下手だ・・・(泣)
ところが先生、どよーんと落ち込んでいる私を尻目に、 <はい、明日からは路上に出てもらうからねー!>と笑顔。
こ・・この力量で路上ですか。
家族には、“くれぐれも人だけはひくな”といわれ、うちのだんなには、毎回教習所から帰るたびに
“今日も世の中の人を傷つけなかった?ニヤリ( ̄ ̄ー ̄ ̄)”
と迎え入れられ・・・プレッシャーだーーー。
こうなると、頭の中は車一筋。ピアノ練習してても、足元の3つのペダルが車に思えてきて、なぜかピアノの前でクラッチの練習。どうみてもあやしい。
これから、どうなるんだろう。(><)
ドイツで運転免許(2) 免許取得までに必要なこと
免許といっても、もちろん教習所に通うだけでとれるのではなく、ほかにも登録など必要な作業があります。今回は私の体験も含めて、そのことについて紹介したいと思います。
免許取得に当たって必要なことは
1) Theorie(学科)の授業
2) 実技(運転)
3) 応急処置の授業
4) 視力検査
5) 役所への、運転許可証(Fahrerlaubnis)の申請
今までにわかっていることは、以上です。上記について、すこし説明してみます。
1) 学科は、一回90分の授業に14回出席することが必要になります。テーマが14個あるので、それぞれすべてに参加が必要です。(費用55Euro )
2) 実技は、私の通っているところの場合、80分の実施運転あたり40Euro.
まだはじめたばかりなので、いったい試験前に実施体験が何回必要なのか未定ですが、教官の先生のOKがでるまで試験は受けられません。何しろ、日本との違いは、いきなり路上!!!!本当にできるのだろうか・・・。この件はまた追って書きたいと思います。
3) 応急処置の授業は、教習所では行われません。教習所に、いろいろな案内書があるので、そこから、私は一番安いところに行きました。朝9時から午後3時半まで。びっちりと、応急処置の話を聞き、実体験もしました。人工呼吸や、心臓マッサージ、車から負傷した人をおろすときの、注意など、真剣そのもの。
人工呼吸は、ドイツでは口から口(マウスツーマウス)と、口から鼻に吹き込む二つの方法を教わります。そのうち、受講生全員が鼻に吹き込むほうを人形を使って体験。
ところが、私にはなぜか難しい・・・。ぜんぜん鼻には吹き込めず、すかーっとからぶりばかり・・・。結局口から口へのほうだけ、やっとできました。いいんだろうか・・・これで・・・・。
負傷者救済も、大変なもの。気絶役をする受講生を、決まった手順でイスからおろして寝かせ、気道の確保をし、安静な体勢をとらせるのですが、なんと私と組んだドイツ人の女の子の気絶役のうまいこと・・。
めちゃくちゃ脱力しているので、重い重い。翌日はしっかり筋肉痛でした。笑(費用13Euro)
4)視力検査は、最寄の眼科でももちろんできます。ですが、応急処置のクラスでたいがいの場合、いくらか追加で支払えば、視力検査も同時に行ってもらえます。同日に、応急処置と視力の証書がもらえるので、便利でした。(費用2Euro)
5)運転許可証は、役所で申請してから許可証が届くまで5-6週間かかるという話。これがないと免許の試験を受けることができないため、教習所に通い始めたらすぐに登録に行くことをお勧めします。必要なものは、パスポート、応急処置クラス参加の証明書。視力検査の証明書。パスポート用写真一枚。(費用43,40Euro)
まだ何か、必要なものが出てくるかもしれないので、その際は追記したいと思います。
私は今現在、3),4),5)を終え、1の学科は14回中10回参加済み。実技は2回やりました。私の一番の難関はやっぱり、実技かな・・・いまのところ、あれこれパニック!
すこしずつ、慣れていくといいのですが・・・
実技については次回のブログで!
ドイツで運転免許 (1)教習所選び
ついに行ってきました!!!教習所! かなり長いこと、免許を取りたいと思っていながら、
どうしても不安がたくさんで、だらだらと延ばしていた教習所。
”えい!!!!“と思い立って、やっと申し込みをしたのが12月末。そしてとうとう一月から通い始めています。せっかくの機会なので、これから免許取得まで随時、記録していこうと思います。
第一回目の今日は、教習所選びについて。
インターネットを利用してずいぶん探しました。よくみれば、値段も違うし、学科(というのかな?ドイツではTheorie)の行われる頻度も学校によってずいぶん違っている。私は以下の点に重点を置いて選びました。
1) 家から近いところ。
2) Theorieが週に行われる頻度が多いところ。(私のところは毎日おこなわれ、しかも午前、午後あるので、あわせて10回行われています。)
* なぜ、Theorieの頻度が多いところにしたかというと、ドイツでは1時間半のTheorie(学科)を14回受ける必要があります。それぞれにテーマ1,2,3・・・名前がついていて、曜日によって実施される授業のテーマが決まっています。(月曜日テーマ1、火曜日2、水曜日3・・など。)これら14個すべてを受けなければいけないので、たとえば週二回しか授業が行われていない教習所の場合、テーマ5を欠席したとすると、次にテーマ5の授業が行われるのは、ずいぶん先になってしまいます。私の選んだ教習所は、毎日行われているので、テーマ5を欠席したとしても、次にテーマ5が行われるのは一週間以内なのです。
値段も、いろいろです。こちらでは教習にまとめていくらかかる、というのではなく、学科55Euro(14回分です。かなり安いですよね)実技運転 40分一回当たり21Euro,試験60Euroなどと、ひとつずつに値段があります。学校によって実技運転は安めで、試験が高めだったり、その反対もあります。試験にすぐ合格できるかどうかにもよりますが、1000Euro ほどでとれるケースが多いようです。日本よりずいぶん安いですよね。
たのしみだな。これから!
これぞ音楽の本質!!!
とうとう出会いました!!!!!!! 本物の“音楽家”に!!!!
大晦日に、私の親友たちと小さなパーティーをした。私の“人生のパートナー”君が、
“みんなを驚かせるDVDがある!”と、その日まで見せてくれなかった映像をそこで披露してくれた。
それは、カルロスクライバー指揮のBeethoven7番シンフォニー。オーケストラは、アムステルダムのコンセルトヘボーオーケストラ。意外と知られていないDVDらしい。
今までも、CDやDVDで音楽を聴いて、感動することはもちろんあった。ただ、映像を見終わった時、金縛りにあったかのように、一瞬、呆然としていた自分は初めて。まさに、本物の“感動”だった。
お料理を口にしたときの感想と同じで、言葉にしてしまうと、うまく伝わらず、私のこの大興奮している感激が薄れていきそうなので、あえて何も書きません。でも、見てください!是非是非!!!
ひとことだけ言うならば
カルロスクライバーという芸術家の体の中の隅々に音楽が溢れかえっていて、彼は自分からあふれ出る音楽に逆らわず、指揮棒を操り、見ていると指揮棒が自然に生命をもって動いているという感じ・・・かな。
― そうだよなぁ。音楽って本当はこうなんだよなぁ。
と、音楽の真髄に出会えた気がして、心から嬉しくなった。
私のパートナーが、
― 何かに迷ったら、これを見ればいい気がする
と呟いたそのことばが、すごく心にしみた。
かわいい サンタさん
かわいいサンタさん、見つけた♪
今、クリスマス一色に染まっているベルリンの街中では、あちこちで
かわいいグッズが目に入る。あれもこれも欲しくなってしまうのだけど、
全部買っていては、家の中がクリスマスだらけになってしまい、そこに浸りすぎると、頭の中までおめでたくなってしまうといけないので、ぐっとこらえて通り過ぎていた。
ところが先日、私はあるサンタさんに、一目惚れしてしまったのです・・・。
彼は、とある薬屋さんのショーウインドウにいたのでした。薬たちの間から顔を出している姿が、あまりに可愛くて、無言で薬局に飛び込み、サンタさんグッズに直行。その日は、薬局から、サンタさん6人を抱えて、お店からでてきたのでした。(さらに言うと、かわいい“こぶた”もひとつ買ってしまった・・・)
その愛情(片思いであるが)やむことなく、おとといさらに4つも買い、家の中がサンタ10個になった・・・。10個並べるとなかなかすごい迫力。われながらよく、こんなに買ったなと、感心・・・というか呆れていた.
そのサンタたちも、今はうちには一つだけ。あと”こぶた“君が一つ。ほかのサンタさんたちは、どうしているかというと、日本にいる家族、知人、お世話になった先生たちの元へと、飛んでいったのでした。
これがそのサンタ君、こぶたちゃん。んーいつみても、かわいい。
温泉気分♪
さむっ!
外に出た瞬間、思わず肩をすくめて、このひと言がでてしまう季節になった。
ベルリンの冬は寒い。それでも、私が来たころ、マイナス22度という最低気温になった年に比べればずいぶん暖かいのだけれど。
あれはベルリンで初めての冬だったと思う。翌日の天気予報を見ていたら、なんとマイナス22度。今日は0度なのに、明日がマイナス22度??? わが目を疑って、その数字としばしにらめっこした後、あわてて日本に電話。 “マイナス22度だってぇぇ!!”
―マイナス22度って、どんな感じ? 冷凍庫並みってこと?
ええ、ええ、そうです。笑
生乾きの髪で外に出たら、ばりっ! と凍るんですから、髪が!!!! 降ってくる雪は、まさに結晶のまま。洋服についた雪が、あの雪印のマークそのままなんです!
ここ数年は温暖化現象のせいか、そこまで厳しい冬ではない。とはいえ、やっぱり冬。夜になると、冷えてくる。
私の親友のひとりに、R君というピアニストがいる。彼はベルリンに住んでいるのだけれど、仕事でいろんな国を飛び回っていることが多い。先日、アメリカからお土産を買ってきてくれた。
にやっ・・と笑って差し出した紙袋には、長さ30cm、太さ3センチはある巨大なボールペンが入っていた。その名も
<Really Big Pen!>
・・・・・・・・・・・ これでどうやって書くんだ! (;`O´)oこらー!!
そんなアイディア溢れる彼が、ついこの間とっても嬉しいお土産をくれた。今度は佐渡ヶ島からのお土産というそれは、なんと入浴剤!! お風呂の好きな私にはたまらない!しかもこんな寒い時期となれば、自宅温泉気分だ♪
早速いただいた袋を開けてびっくり。その名も
<金箔入り 黄金の湯>
―金箔? 黄金??
パッケージもキンキラ金なのだ。なにかの映画であったバラの花に埋もれるお風呂の様に、金箔に埋もれるのであろうか・・・( ̄▽ ̄)。o0○
などと、想像しながら、お風呂に入れてみた。
あら?・・・ごみが浮いている・・・・・
と目を近づけると、・・・・・ああ、ありました、金箔。(-o-)
埋もれるなんて、夢のまた夢。
金箔様は、ちらりちらりと浮いていたのでした。あたりまえか・・。
黄金風呂、というわけにはいかなかったけど、(笑)入浴剤のおかげであったかーい温泉気分を味わうことができ、感謝感謝♪ とっても快適でした。ありがとうR君!
ちなみに 上記に登場したお土産たちです。
Really Big Pen
黄金の湯
こちらに浮いているのが、黄金の金箔です・・・
目から鱗(ウロコ)!
なんでも、ちょっとした瞬間に、なるほど!っと開眼することがある。
9月に、イタリアで、とある家庭のお食事に参加させてもらう機会があった。その家庭は、小学校の先生をしているというお父さんとお母さん、そして心理学で大学入学を果たしたばかりの賢くてとってもやさしいお兄ちゃんと、明るくて気さくな妹の4人家族。家は普通のアパートの一室に見えて、実は台所に階段があり、なんと2階建て!
部屋のあちこちに飾られているちょっとした置物などがとってもおしゃれで、素敵なお部屋でした。
さて、夕食タイム。さすがイタリア、やはり出てきたのはパスタ。一日のうちお昼か夜には必ずといって良いほどパスタを食べるらしい。でも、あたりまえか・・、日本人で言うお米ですからね。笑
その日は、イタリア料理定番のひとつ、カルボナーラを作ってくださった。シンプルでとても美味。おいしいおいしいっ!を連発しながら食べていて、ふと気がついた。スパゲッティーが短くてとても食べやすい。フォークでくるくるっと巻いて食べる必要がない。私は毎回よくばってフォークに巻きすぎてしまい、口に入らない・・・・(-_-;)
という目に何度もあっている。
ところが、そのスパゲッティーは短く切ってある感じ。
さっそくお母さんに、質問。
―イタリアの家庭ではスパゲッティーを切って出されるんですか?
気さくなお母さん:
―あらぁ、ちがうわよぉ おほほ♪
とニコニコ笑って、エプロンで手をふきふき、台所に行ったかと思うと、
―こうやるのよ♪
と、目の前でまだ茹でていない硬いスパゲッティーを、ばきっと二つに折った。
なべに入れる瞬間に、二つに割るらしい。
へええええ。コロンブスの卵みたいだ。当たり前のようで、私にはまったく思い浮かばなかった知恵。それから、私も ばきっ!と二つ折りしてゆでている。
このお母さん、私があまりにも感心していたせいか、いつまでもほら♪、ばきっ、ほら♪、ばきっっと、スパゲッティをばきばき折りまくっていた。お、お母さんそんなに折らなくても・・・汗
話は変わるが、ヨーロッパに来て、まさに“目から鱗がおちた!”という経験がある。
それは、ナイフとフォークの使い方。私は小さいころから、母に
―洋食のとき、ご飯はフォークの背に乗せて食べるのよ
といわれていた。そういいながら母は、フォークを裏返して、山型になっている部分にご飯をのせ、ナイフでぽんぽんっとったたいて、少しつぶして、口に運んでいた。子供の私にはフォークからごはんが滑り落ちそうで、ふらふらしながら口に運んでいた覚えがある。
ところでみなさんは、そう習いませんでした????? (・o・)
ヨーロッパに来て、とある家族に聞いてみた。
―フォークの後ろに乗せて食べるの難しくありません?私ずいぶん練習したけど、やっぱりうまく食べれない・・・。
“・・・・・・・・・・・・・・・・”
外国人の皆さん、しばしの沈黙の後、
わっはははははは!!!!!! (⌒▽⌒)アハハ!
―なに、君の国ではそんなアクロバティック(曲芸的)なテクニックを使ってご飯を食べるの??
―えー、みせてみせて!!!
っと、なんと私はすっごい笑い者になってしまったのである・・・。フォークの背にごはんを乗せて食べるなんて聞いたことがないそうな。
しかも、そこで外国人の方々みんなで、フォークの背にご飯を乗せてみようとトライし始め、まったく怪しいテーブルになってしまった。
小さいころからがんばってきた私の今までの苦労は・・・そうです、水の泡。しかも、しばらくの間、笑い話の種にされてしまうという始末。
日本人の友達に聞いたら、大半が私と同じように習ったという。もう、誰がそんなうわさを流したんだーーー(怒)
人との出会いや会話を通じて、ふと新しいことに気が付かされることがある。まさに目から鱗。日本語でも、友達との会話の中で、自分が間違えた言葉の使い方をしていたり、間違った読み方をしていることに気づいて、内心はずかしいーーーと思うことがある。
そのたびごとに、やっぱり人と接するって大事だなと思ったりする。これからも人との出会いを大切にしていきたいな。
ひと言メモ:
目から鱗が落ちる・・・ということわざは、新約聖書から起こった言葉だそうな。
サウロという、あることから盲目になった人が、キリストの奇跡でまた見えるようになるという話で、聖書に
<直ちに彼の目より鱗のごときもの落ちて見ることを得>という表記があり、そこに由来しているそうです。
自然であること
―それだと、綺麗すぎるんです。技巧に走りすぎているんですよ!!
先日テレビをつけたら、そう言っている出演者の声が耳に入った。
俳句の話だった。
俳句にも様々な技法があるらしい。五,七,五という限られた文字の中にいかに凝縮して情景や心情を描くかということを求め、言葉の選び方や並べ方など、試行錯誤して作品を作るのであろう。ところが、美しさを求めて練りに練っていくうちに、技巧が表にたってしまうというのである。確かにそれらの作品を見ると、言葉面は美しいけれども、結果として読む側の心にすっと入って来ない。
この人はこうも言っていた。
―正岡子規は、俳句にできるだけ自然体を求めていたんです。
このことが頭の中に残り、ここ数日考える機会になった。
そういえば、料理の番組を見たときも、こんな話をしていたっけ。
<素材の味そのままをいかに引き出せるかが決め手です>
何でも同じなんじゃないかな・・・そんなことをふと感じた。俳句も、料理も、音楽も、人間も・・・。
<自然である>
このことが何においても一番の魅力であり、そして一番難しいところなんじゃないかな。当たり前のようで忘れやすく、でも何かの時にとても助けになる、そんな大切な言葉に出会えた気がして、今日はちょっと嬉しかった。
PS おしまいに、正岡子規の俳句をひとつ
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺