音楽でよく、もっと色を!と言われることがある。私も生徒によく使う言葉だが、「はい」と言って弾き直す生徒の演奏に色の変化が見られないことも多い。一番気になるのは、弾き直した後に変化していないことに気がつかないことだ。
生徒の頭の中で、音楽で言う「色」とは何なのか漠然としている気がしたので、尋ねてみた。
私:ねえ、音楽で言う色って何だろうね?
生徒:え?………(・_・;) 具体的な色ですか?
私:(質問の意味が良くわからず)それでも良いから言ってみて。
生徒:ここはオレンジ。
私:σ(^_^;) あは・・・・
私:でもさあ、オレンジと思っても聴いている人にオレンジって伝わらないよねえ。
生徒:うーん、じゃあ色とは感情のことですか?
私:というと?(お、近づいてきたぞ)
生徒:悲しいとか、嬉しいとか、暗いとか……
私:さっきのオレンジと一緒でイメージを持つことは素晴らしいんだけど、問題はそれを音で伝えることだよね。その感情はどうやって音で伝えるの?
生徒: ……(¨ )
生徒、ここで『地蔵化』である。
*地蔵化とは、村田用語で ”容量を超えて思考回路が止まってしまった状態” をいう。
もちろんイメージを持って目指すものを心に描くのは大事だけど、具体的な手段というものを探すこと、これが練習する時の楽しみでもあり、面白味でもあり、かつ必要なことだ。残念なことに音というものや響きの追求に本当の意味で時間をじっくりとかける生徒が少ないのはとても残念だ。心に訴えるのは音そのものなのに。
イメージを強く持った後、顔をしかめてみたり、身体をねじるように悶えて見たり、天を見上げて見たり……それはダメとは言わないが、そうすることで音になっていない表情をカバーしているつもりになってはいけない。
先日クラウス ヘルビッヒ先生の公開レッスンを拝聴した時、こんなことをおっしゃっていた。
「私たち演奏家はもちろん役者の要素も持っていないといけない。でもそれは音、つまり聴覚的な面での役者(つまり音で魅せる)であって、視覚的な効果はそんなにいらない」と。
続く
私のサイトFromBerlinへは
こちらから
moru のすべての投稿
演奏会のお知らせ@Berlin
私たちDUOにとって、全身全霊を込めて目下準備へと向かっている何としても聴いていただきたい!プログラムが生まれました。
みなさんとホールで音楽を共有できたら幸せです。
よろしくお願いいたします。
日時:2014年2月20日、21日(2公演)
場所:ベルリン芸術大学 Joseph- Joachim-Konzertsaal, Bundesallee 1 – 12 Berlin-Wilmersdorf
プログラム:
Poulenc:Sonata for 2 pianos/プーランク 2台ピアノのためのソナタ
Bartok:Sonata for 2 pianos and percussions/バルトーク 2台ピアノと打楽器のためのソナタ
—
Brahms:Sonata for 2 pianos /ブラームス 2台ピアノのためのソナタ
Piano :Rikako Murata. Pascal Devoyon
Percussions: Sarah Mahmoud、Adrian Schmidt
予約必須です!
www.hindemithberlin.de/event.html
私のサイトFromBerlinへは
こちらから
幸せ者
先日、何か静かだなと思ってふとパパに目をやると、なぜか自分の両手の甲をじーっと見つめていた。片方の手の甲を少し電気にかざすように上にあげては首をかしげ、もう片方を光にすかすようにしては、また両手の甲を見比べたり。あまりに長いことやってるので、何か気になることでもあるのかなあと思い、
どうかしたの?
と尋ねると
パパ:いやあ、我が手ながら、綺麗な手だなあと思って見とれていたんだよ。
ほら、綺麗な手だと思わないか?(~o~)
と言いおった。本当に見惚れていたらしい。
相変わらず幸せ者である。
私のサイトFromBerlinへはこちらから。
A happy new Year !
去年はいろんな出会いや別れがあった。それらを通して、
『私は本当に幸せ者だ』ということを再確認させてもらった気がする。
一言でいえば、文字通り”惜しみない”愛情を私に注いでくれる人に今までずっと囲まれていたということ、そして今も囲まれているのだということ。
それは家族であり、友達であり、生徒であり・・・。その人たちに恩返しをしたくても残念ながらもうできない人もいるけど、
私の使命は同じように私が出会うひとりひとりに、私のやり方で愛情を注ぐことなんだと気が付かされた。
でも、『私のやり方の愛情』だからね、生徒さん♪ 愛のムチって言葉もありますぞ。(゜―゜)ニヤリ
今年も頑張ろ♪
みなさん、よろしくお願いします!
私のサイトFromBerlinへは
こちらから
Dのあっぱれ漢字特訓
最近Dは漢字の勉強を始めた。外国人には「絵」のように見えてしまう漢字を覚えるのは、やはりそう簡単ではないようで、少しずつ少しずつ覚えて行く。
彼がインターネットで見つけた「漢字を覚えるソフト」は、その点なかなか良さそうだ。例えば私だったら、今日は数字を覚えるなどのテーマで
一、二、三、四、五……と勉強させそうになるが、そのソフトは、たとえば今日のテーマは口(くち)、となっていて、口が入った漢字を覚えさせて行く。 口、田、四、右……などなど。
そうすると覚えやすいらしい。
先日、女という漢字を覚える順番となり、これは難しいだろうなと思い、私が
ほら、女の人が足を組んだような色っぽい感じしない?( `―´)ノ
と言ったら、
おお!(゜-゜)
といって一気に覚えやがった。
「五」という漢字は縦の棒が上に飛び出してしまったり、「早」という字の上部の「日」がやたら大きくなり、足の短~~~い「早」
という字になってしまったりするくせに、「女」だけは、すごく綺麗に書く。
んー。(-o-)
で、「女」 と 「子」 という字を覚えた後、それを足すと 「好」 という字になるとわかると
おおおお!とこれまた漢字を覚える面白さが倍増したようだ。
男とはそんなもんである。
そんなある日、Dが日本の地下鉄に乗っていた時のこと。
理夏子、あそこに「女」という字がある!と嬉しそうに指差すが、その先に
その字が見当たらない。
あそこあそこ!というので、よーーくみると、
「安い」
と書いてあった。 確かにあるねぇ、「女」という字。覚えたてのその字だけが、Dには光って見えてるんだろうなあ。
そして今日もがんばっておられる。
油断も隙もない ~D編~
とある晴れたのどかな朝。東京の下町をDと歩いていた。
すると突然
D:うわぁ・・見て見て!かわいい♡♡
何かを発見したらしく、めずらしく乙女チックな声をあげて、Dが嬉しそうに地面を眺めている。
私:なになにー?(゜-゜)
少し前を歩いていた私は、振り返ったが地面には何もない様子。
D:ここ、ここ!嬉しそうに指差すその方向に近づいて、地面をよく見てみると、そこにいたのは・・・
ア オ ム シ
ヒョエー(/・ω・)/ である。せっかくののどかな朝が台無しだ。
あれは、見る人にとっては かわいい♡ な生き物なのか?
まったく油断も隙もない。
お知らせ:ドゥヴァイヨン ヴィレッジ始めました!よろしくお願いします!詳しくは
下記サイトより♪
私のサイトFromBerlinへは
こちらからhttp://www.rikakomurata.com
油断も隙もない ~パパ編~
私:パパ、今日の夜 ブリを焼こうと思うから買ってきてくれない?
パパ:お、いいよ。 ブリね。魚もいいねえ。
私:でしょ。消化に良いし、おいしいし♪
パパ :ブリねえ。最近食べてないから楽しみだ。魚の専門店に行ってくるよ。あそこお店が大きいから、
ブリの場所、見つけられるかなぁ。
私:大丈夫だよ。
パパ:そうだね。じゃ、あとで行ってくるよ。
・・・・数十分後
パパ :じゃあ、買い物行って、ボラを買ってくるね。
私:ん??ボラ ?? (¨ ) いや、ブリだよ、パパ ! (/・ω・)/
パパ :さっきから、ボラの話じゃなかったっけ? (・o・)
数十分の間に、ブリがボラに・・・
ヤツは油断できぬ。(-o-)
私のサイト FromBerlinへは
こちらからhttp://www.rikakomurata.com