3/7 デュオ公演の楽しみ方

そして最後はガーシュインのラプソディ インブルー。

今回は連弾版の編曲でお聴きいただきます。

ガーシュインがたった数週間で書き上げたというこの曲。なんで数週間かというと….ガーシュインが忘れていたから!😆

曲の依頼を引き受けていたのをすっかり忘れていたそうで、ある日新聞で、ガーシュインのラプソディインブルーがまもなくお目見えします、という記事を見て、

がーん😨

慌てて書き上げたというエピソード。

でも構想はあったのでしょうね。本当に素晴らしい作品で、一気に引き込まれます。ジャズ特有のあのダラーっとした

リズム感。タバコの煙モクモク漂うジャズバーに浸っているような感覚になるかも?!

肩の力を抜いて、椅子にドーンと寄りかかって、程よい気だるさを存分に味わってくださいね!

では、3/7にお目にかかりましょう!!

3/7 デュオ公演の楽しみ方 Part.5

後半2曲目はドビュッシー の牧神の午後への前奏曲。ただいま合わせを念入りにしているところです。

ため息の出る美しさ、とはこのことか、最後の1音を終えると思わず、ふぅぅぅぅとため息が出る美しさです。

時が経過するにつれて光や光景が変化し続ける様子を描いたまさに印象派の原点のような作品で、「まどろむような」午後という言葉がまさにピッタリ。

先日の合わせ途中でパスカルが沈黙の後ひとこと…

…あまりにも美しい….と。

2台のピアノだからこそ生まれる、様々な音の融合から香り立つ色彩感目指して浅瀬を進めています。

ドビュッシー 自身による2台ピアノ編曲。お楽しみに。

聴くと本当にため息がでます… 芸術の逸品。

3/7 デュオ公演の楽しみ方 Part4

シャブリエは、現在私がCDリリースを進めているラヴェルも大きな影響を受けた作曲家です。大胆な思いきりのよい作品が特徴で、このエスパーニャは大成功を収めた傑作です。エスパーニャはスペイン、という意味。フランス人は昔も今も、人生を謳歌し、カラフルでエキゾチックな魅力的なスペインという国に魅力を感じる人も多いようで、スペインを描いたものは本当に多くあります。

フランスにとって、昔はスペインが異国情緒の強い、未知の国で、興味をそそられる部分が大きかったのでしょうね。

この曲は親しみやすいリズムとメロディーで、聴き終えたらつい口ずさんでしまうような曲です。オーケストラから2台ピアノ様にシャブリエ自身が編曲しています。

シャブリエはメロディーを2つ重ねて同時に奏でたりする重奏要素も特徴で、2台ピアノでは、それに加えて一つのメロディーを

こっちのピアノが弾いたと思ったら続きは反対側のピアノが弾いたり、と音がピンポンの様に行ったり来たりするのも面白いですよ!2台ピアノの面白さを満喫でき、なんだか心が弾む曲です。

村田理夏子公式サイトはこちらから

3/7 デュオ公演 楽しみ方 PART.3

2曲目はバーンシュタインのウェストサイドストーリー。

今回は2台ピアノ用に編曲されたものを演奏します。チャチャ、Somewhere、マンボー!など耳慣れた曲のメドレー。心にずきっと来る切ないシーンもあり。

音を通して、聴きながらみなさんの自由に映像を想像してもらうのが1番!

バーンシュタインが曲をつけたこの作品は、これほど素晴らしいものがあるかというぐらい見事な音楽です。音楽を楽しみつつ、映画を見ているような気持ちを味わっていただけたら嬉しいです。

それにしても、アメリカン、なリズムはいわゆるクラシックとは全く違い、それが難しさでもあり、面白さでもあります。以前私がベルリンのオーケストラとガーシュインのラプソディインブルーを共演した時、かなりそう言ったアメリカンスタイルのリズム感を染み込ませていたので、今回もそれは生きるといいなあ。

演奏が難しいこともあり、あまり聴かれないこのバーンシュタイン作品 ウェストサイドストーリー。前半の締めくくりに最高。是非お楽しみに!

ラヴェル全曲録音を目の前に..

ラヴェル作品全曲に接すると、古風な、何か懐かしさを覚える繊細さ、心の奥底にのぞく詩的なロマンチズム、ラヴェルが大切にした「芸術としてのヴィルトゥオーゾ」など、その世界は本当に高度で幅広く、益々その魅力に引きこまれます。

今回の録音に際し、ヤマハさんが、ラヴェルの録音にはこれ以上ない!といえるぐらい本当に素晴らしい楽器を用意してくださいました。つきっきりの調律師さんと、これまでのCD録音を全てお任せし全信頼を置いている録音技師さん、そして客観的な判断をし的確に指示をくれるアーティスティックディレクターを勤めてくれるパスカル。これ以上ない素晴らしいバックサポートをしてもらい、感謝🥲の一言に尽きます。

ホール関係者も本当に温かく、5日間我が家のようにお過ごしくださいと、涙に出そうな言葉をかけてくれました。

さぁ、5日間の録音が始まります。

ラヴェル全曲録音 いよいよ始まりました!

…改めて、本当に壮大な企画…

パスカルの知人たちも、口々に素晴らしい企画だ!と今からCDを楽しみにしてくれているとパスカルが嬉しそうに話してくれました。改めて大変な企画をしたという責任を痛感すると同時に、本当に楽しみにもなってきています。

この録音をどのように進めていくのか、せっかくの機会なので少しずつ発信できればと思っています。

まず今回収録する曲ですが、

ラヴェルのソロピアノ作品(ソロオリジナル作品)全曲。

曲目は下記の14曲になります。

みなさん知っている曲もあれば、聴いたことない作品もきっといろいろあると思いますが、どの曲も宝石箱のように素晴らしい作品。ぜひ全て聴いてみてほしい作品ばかり。

私も初めまして!の曲もいくつかありました。どの曲も新しい視線で本当にいろいろ考え、模索し、いろんな奏法を試し、今できる最大の準備で迎えました。

録音会場は丸5日抑えてあり、これらを少しずつ録音していきます。「鏡」は2023年に収録したばかりのものを再利用しますが、それ以外13曲(細かく数えると30曲)はこの5日で全て録音予定です。本当に大変!!!皆さんのサポートをおかりして我慢ります!

これから少しずつレポートしますね!

収録予定曲目 (CD2枚)

◎グロテスクなセレナード/Sérénade grotesque

◎古風なメヌエット/Menuet antique 

◎パレード/Parade 

◎亡き王女のためのパヴァーヌ/Pavane pour une infante défunte 

◎水の戯れ/Jeux d’eau 

◎ソナチネ/Sonatine

◎メヌエット 嬰ハ短調/Menuet en ut dièse mineur

◎鏡/Miroirs

◎夜のガスパール/Gaspard de la nuit

◎ハイドンの名によるメヌエット/Menuet sur le nom d‘Haydn

◎高雅で感傷的なワルツ/Valses nobles et sentimentales

◎…風に/A la manière de…

-ボロディン/Borodine

-シャブリエ/Chabrier

◎前奏曲/Prélude

◎クープランの墓/Le tombeau de Couperin

村田理夏子公式サイト