CDができるまで その1 大切な仲間=楽器 

来年4月6日の特別公演は、実は私の初ソロCDリリース記念も兼ねています。人生の節目の年に、今の自分を録音してみようかなと思いたち、全身全霊をかけて臨んでおります。

そんなあまりない機会なので、CDができるまでの過程をご紹介してみたいと思います!

CDの舞台裏。。そんなブログも面白いかも!

今回のCD録音は、ヤマハさんに楽器をご提供していただくことになりました。こんなにありがたいサポートはありません。涙 

しかーし!いくら素晴らしいヤマハさんと言っても、実は楽器によって演奏家との相性はまちまち。仲良くなれる楽器と出会えるかどうかで、出来上がりにも大きく影響します。

これまでのDとの公演でも、ヤマハさんがさまざまな楽器と出逢わせてくれたのですが、現実はそう甘くない!好みに合う楽器と100%出会えるわけではないのです。タッチや音質などなど、好みと合致するピアノはそう多くないのが現実。演奏家はわがままなのです。(*゚▽゚*)

お料理と一緒かな。「美味しいと」言っても、その受け止め方は人それぞれ。

と言うわけで、今回のピアノ選びも、とても緊張して向かいました。選りすぐった2台を用意してくださった中から、相棒を発見できるだろうか。

そしてご対面。まず1台目。お。。。?!第一の感触は悪くないぞ。

私が楽器選びでこだわるのは、音の質はもちろんながら、まず自分の指の下に鍵盤が「吸い付いて」くれるかどうかという点だ。指で自由自在に最終打鍵をあやつることができそうな感じがする楽器、と言えば良いかな。

それともう一点、バスから高音にかけて、絶妙にさまざまな色を引き出せる楽器。ピアノは両手で沢山の音を弾く。つまり、さまざまな音の「混ぜ具合lで、色を生み出していることが多い楽器。バスから高音まで同じような浅い単色しかないと、例え綺麗な音でも、「一見」綺麗なだけで、色の種類となると可能性が少ないわけだ。

爆音は必要ない。色のパレットの可能性が大きいものを選ぶ。

人との出会いも同じかなあ。もっと知りたくなる、そんな楽器に出会いたい。

今回は珍しく1台目から好印象を受け、もう一台を触ってみる。

いやぁ….今回は…大ヒット!と言える出会い。あえて言えば、よりさまざまな魔法を生み出せそうだった2台目を選んだものの、両方とも弾けば弾くほど面白く、さまざまな音を作り出せそうな予感。今すぐにでも家に帰って、自分の練習を磨きたくなる、そんな楽器だった。

お世話になっている調律師さんの「何か気になる点があればおっしゃってください」という温かいお申し出に「何も申し上げることはありません。あとは私自身の問題です。ここまでぴったりくる楽器はありません」と申し上げると

調理師さんが一言、「なんか怖い…」

と。

私: ん?(°▽°) 私はそんなに普段、文句を言っているのだろうか 汗 (^◇^;)

あとで聞けば、以前Dとの公演で私たちが好みだった楽器が今回は手に入ったとのこと。

やっぱり、以前からの好みは変わってないんだなぁ。

録音がより楽しみになると同時に、キリッと自分が引き締まったこのピアノ選び。

ありがたいサポートに感謝しつつ、録音まであとひと月。できる限りの努力でのぞんでみたい。

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