みんなで作るということ・・・。

6公演が予定されている今回のピアノデュオリサイタルもすでに4公演を終えた。
すべてが本当に大成功で、各地のサイン会では大勢の方に並んでいただき、本当にありがたく、また嬉しい限りである。よく
演奏会は、お客さまと一緒に作る
などという言葉を耳にする。そうだなぁ、と、もちろん漠然と頭では理解していたつもりだけれど、今回の各地の公演で、ここまで、本当に<心の底から>それを感じられたことは、私にとって最大の宝物だと思う。
お客さと一緒にというより、むしろお客様に支えられて、と言った方がさらに
正確かもしれない。
舞台に出て、一曲一曲演奏するたびにいただく拍手と、それぞれのお客様の嬉しそうな表情のおかげで、一曲ごとに舞台を下がる私たちがどれだけのエネルギーをいただいているか、言葉では表しがたい。
私たちに、一生懸命、本当に一生懸命拍手して下さる方を見ると、私たちの心が温かさで満たされる。
そして演奏会が終わってからも、
感動した、昔のことを思い出して涙した、こんな色を聴いたことがなく、鳥肌が立った・・
など、みなさんそれぞれがご自分の言葉で私たちに直接興奮を伝えてくださる。
Dが演奏会の後、ふと嬉しそうにつぶやいた。
久しぶりに、<音楽をやっていて本当に良かった>と感じたなぁ・・・。
皆さんの一言一言が、この公演だけでなく、これからの私たちの音楽人生にとってどれだけ沢山のエネルギーの源になっていくことだろうか。何にも代え難い本当に有難い経験をさせていただいて、私は本当に幸せ者だ。
そして、その演奏会を一年以上も前から準備してくださっているスタッフ。みえないところで大変なご苦労をしてこの演奏会を準備してくださったと思うと、なんとかして感謝の気持ちを伝えたい。精一杯の演奏をすることでしか表現できないから歯がゆい思いもあるが、私たちからの感謝の気持ちを私たちの演奏を通して少しでも伝えられたらと思っている。
もう一つの宝物は、友人たちとの再会。留学や帰国などお互い離れ離れになりいつの間にか10年という月日がたっていく。そんななか旧友が、忙しい中演奏会に足を運んでくれ、思わぬ再会をする。一瞬にして10年という時を超え昔に戻れた気がした。
毎日、毎公演を通して、心がどんどんどんどん温かくなっていくのを感じる。あと2公演。私たちは、心から音楽を愛している。私たちの音楽への愛情、情熱を、残りの2公演を通して、ひとりでも多くの方に感じていただけたら本当に幸せだ。
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